スコアをつけているのは誰かな?

今回は、米国ゴルフ財団(NGF)の誰がスコアをつけているのかという記事を紹介します。ハンディキャップ(HDCP)を必要とするゴルファーだけでなく、HDCPは要らないというゴルファーも多いのです。本当のスコアはどれくらいかという話題でもあるわけです。HDCP保有者だけの意見を聞いていたのではゴルフ産業の振興はできないというわけです。

平均的なゴルファーはどれくらいのスコアでラウンドしているのだろうか?

素朴な質問のようですが、ハンディキャップのグレーゾーンもありますよというわけです。

NGFの調査によると、米国のゴルファーの4分の3以上(77%)が定期的にスコアをつけています。

スコアをつけている約2,000万人のゴルファーの平均スコアは94で、だいたい90台半ばのスコアでラウンドしているようです。これは近年も大きく変わっていません。

 

しかし、ゴルファーが報告するスコアにはいくつかの重要な注意点があります。そのすべてのスコアは、実際の平均値を少なめに、低くしている可能性が高いのです。ちょっと考えてみましょう:

・スコアをつけているプレーヤーは一般に熟練したゴルファーです

・オケージョナルゴルファーと呼ばれている、たまにしかラウンドしないゴルファー(年間に1~7ラウンド)の約3分の1はスコアをつけておらず、ゴルフの実力も低い可能性が高い

・半数以上のゴルファーはスコアのつけ方を自由にしている(マリガン、ブレックファストボール、ギミー、No OBなど)。5フィートのギミーと消しゴムさえあれば、どんなスコアも可能であることを覚えておいてください。

ゴルファーが報告したデータによると、ほぼ10人に1人のゴルファーが18ホールのラウンドで定期的に80を切っています。

男性ゴルファーのほぼ11%、女性ゴルファーの約2%がハンディキャップインデックス4.9以下です。米国では320万人以上のゴルファーがアクティブで公式なハンディキャップインデックスを持っており、2020年にUSGAとR&Aによって統一されたワールド・ハンディキャップ・システム(WHS)が開始されて以来、その合計人数は23%増えています。

数十年前のNGFの調査によると、ゴルフの18ホールの平均スコアは100前後だという記事を見たことがあります。この時の調査はサンプル数が少なく、質問の仕方も具体的ではありませんでした。スコアの自由度やスコアを付けないプレーヤー(その多くのスコアは多くのホールで「最大」を記録するかもしれない)の存在を考慮して、上記のゴルファーが報告した平均値を再検討すると、「平均的なゴルファー」のスコアは90台半ばよりも3桁、100に近づくと考えられます。

しかし、とはいえ、ゴルファーは上達しているのでしょうか?

私たちの調査によると、歴史的に見ると、米国のゴルファーの約17%が正式なゴルフ指導を受けており、多くのゴルファーはYouTubeやソーシャルメディアの動画からスイングのヒントを得て、独力でアプローチしているようです。ゴルフの腕前の成長の余地があるにもかかわらず、プロゴルファーの指導を受ければゴルフの腕前が上達し、通常は楽しさも増すはずなのに。米国のレッスン市場は10億ドル以上の産業規模になっています。

そう、とはいえスコアをつけることに興味のないゴルファーが600万人以上もいるのです。彼らの多くにとって、ゴルフは競争やスコアよりも、仲間や友人、家族と過ごす時間であり、野外での活動でもあり、心身を鍛えることの方が重要だと考えています。

しかし、大多数のゴルファーにとって、上達のための探求、そしてできれば、その後も少ないスコアを維持するといったゴルファーの願いは終わりのないものです。

USGAのハンディキャップインデックス(定期的にスコアの記録)は、プレーヤーの能力に基づいて公平に調整することができるため、優れた測定方法です。正式なハンディキャップインデックスを取得するには、ゴルファーは近くのゴルフコースで登録するか、USGAのウェブサイトから地元のゴルフ協会(AGA)に登録することで可能です。

Reprinted with permission of NGF

用語注記:

Mulligans(マリガン):ゴルフの非公式ルールで、特にフレンドリーマッチで使われます。最初のショットが失敗した場合に、罰なしで再度ショットを打ち直すことができます。

Breakfast Balls(ブレックファストボール):特に朝一番のティーショットで使われることが多いマリガンの一種です。最初のショットがうまくいかなかった場合に、もう一度打ち直すことが許される非公式ルールです。

Gimmes(ギミー):非常に短い残り距離のパットの場合に、実際にパットを打たずにそのホールを完了したとみなすことができる非公式ルールです。通常、数インチから1フィート程度の距離で使われます。日本でいうOKパットです。

No OB(ノーOB):アウトオブバウンズ(OB)を無効にする非公式ルールです。ボールがOBに入った場合でも、ペナルティなしでプレーを続けることができます。