ゴルファーはバンカーレーキをどこに置くべきか?

ジョージ・ウォーターズ(USGAグリーンセクション教育マネージャー)

ゴルフコースのどこにレーキを置くべきかというルールはないかもしれませんが、置くのに良い場所があることは確かです

USGAには、バンカーレーキをゴルフコースのどこに置くべきかという質問が毎年寄せられます。バンカーの中かバンカーの外なのか、あるいはある特定の位置だとか、それぞれの方法に支持者がいて、実は「正解」はないのです。レーキを置くべき場所に決まりはありませんが、他の場所よりもあるべき場所があることは確かです。もし、あなたがプレーしているコースでレーキを置く場所について特定のポリシーを持っているゴルフコースなら、コースの指示に従えば大丈夫です。しかし、多くのコースではポリシーが明確でなかったり、コーススタッフに聞くのを忘れたりすることがあります。そんな時に役立つのが、以下のヒントです:

バンカーの外に置いて邪魔にならないようにする

USGAはレーキをバンカーの外に置き、プレーの邪魔にならない場所に置くことを推奨しています。理想的には、プレーラインを横切ったり、ボールがレーキに触れてしまう可能性のある場所(例えば、リップに近い急斜面のバンカー内など)にレーキを置きたくないものです。レーキにボールが引っ掛かった場合は、レーキを動かすことはできますが、ボールが動いた場合は元の場所にリプレースしなければなりません。急斜面でボールが留まらないような場所で、レーキにボールが引っ掛かってしまった場合は問題になります。もし、バンカー内でホールに近づかず、ボールが静止する別の場所を見つけられなければ、救済を受けるために1打か2打のペナルティーを科されることになります。これは、レーキをバンカーに入れない方が良い大きな理由です。

レーキの間隔は空けておく

バンカーにボールが入った時、すべてのレーキが一カ所に密集していることに気づいたという経験は誰にでもあるはずです。メンテナンススタッフが注意深く間隔をあけて置いたのは間違いないのですが、不注意なゴルファーが数人いるだけで、他のゴルファーは大変な思いをすることになります。レーキを戻すときは、レーキの間隔を空けることが重要です。レーキが近くに置かれていなければ、ショット後のレーキがけをサボってしまうゴルファーがいるものです。

メンテナンスのことを考えよう

気の利いたレーキの位置は、メンテナンススタッフの作業を楽にし、バンカーを良い状態に保つのに役立ちます。バンカーの近くやアクセスポイントの近くにレーキを置くのは良い方法です。バンカーから遠く離れた場所にレーキを置いておくと、レーキを探すことでバンカーを均すために余計な時間がかかり、コーススタッフの芝刈作業の邪魔になったり、轢かれたりする可能性があります。また、急斜面の芝や砂面にレーキを置くと、手間がかかるだけでなく、プレーヤーがバンカーの高い位置から出入りするようになり、バンカーにダメージを与える可能性があります。

やさしく取り扱う

バンカーショットに満足できないといった経験はよくあることです。腹を立てて怒るのは構いませんが、レーキに八つ当たりするのはやめましょう!レーキを叩いたり投げたりするのは苛立つ気持ちの発散には魅力的かもしれませんが、マナー違反ですし、バンカーレーキは意外と高価です。バンカーレーキの値段は1本20ドルから50ドル(日本もほぼ同じ金額です)、あるいはそれ以上することもあります。さらにコースでは毎年そのメンテナンスや修理にかなりの時間を費やしています。バンカーレーキを大切に扱うことは、ゴルファーの良い手本となり、お気に入りのコースの経費節約にもつながります。

ゴルフコース内のどこにレーキを置くかというルールはないかもしれませんが、レーキがプレーやメンテナンスの妨げになるリスクを減らし、同伴ゴルファーだけでなくラウンドしているすべてのゴルファーがレーキを使いやすくすることになります。確かに、励ましが必要な人もいるようですがね!

Reprinted with permission of USGA Green Section