グリーンキーパーの仕事を楽にする5つの方法

ブランディ・メリック(Brandi Merrick、USGAグリーン・セクション教育マネージャー)

CAP:ラウンド中にゴミを適切に処分し、コース上で見つけたゴミを拾うことは、コース管理者の作業を少し楽にする簡単な方法です

 

ゴルフ場のグリーンキーパー(米国ではスーパーインテンデント:コース管理者と呼ばれています)の仕事は決して楽ではありません。彼らは朝早く起きて、長時間の労働を強いられ、悪天候や、設備の故障、灌漑システムの不具合、人員不足といった数え切れないほどの問題に対処しなければなりません。ゴルファーである私たちは、彼らの努力の成果であるコースでのラウンドを享受できるわけです。せめて彼らの生活を少しでも楽にしたいと考えていることと思います。以下に、あなたの役割を担う簡単な方法をいくつかご紹介します。

ゴルファーができる基本を守りましょう

ディボットの修復、ボールマークの修復、バンカーのレーキングは、すべてのゴルファーが日常的に行うべきコースケアの基本作業です。これらの簡単な作業を怠ると、メンテナンススタッフの負担が増え、プレーコンディションに悪影響を与え、グリーンキーパーだけでなくコース管理スタッフを困らせることにもなります。

痕跡を残さない

ラウンド中にポケットから包み紙が落ちることは誰にでもあることですが、ゴミはコース周辺のゴミ箱に捨てるか、クラブハウスに戻るまで手元に置いておくようにしましょう。コースに落ちているティー(割れていてもいなくても)を拾ったり、葉巻、タバコの吸い殻、ひまわりの種をグリーンに捨てないようにすることも大切です。ゴミ箱がいっぱいになった場合は、ゴミ箱の上にゴミを積み上げてしまうと鳥や動物だけでなく、風に吹かれてコース中に散らかってしまうので、なるべく自分のゴミは手元に置いてください。

あわてないで

ゴルファーがプレーを楽しみにするのは当然ですが、予定時間より早くティーオフすると、メンテナンスチームに大きな混乱が生じる可能性があります。朝のメンテナンスはプレー開始時間前に合わせて綿密に計画されており、ゴルファーが早めにスタートしてしまうと、スケジュールが狂い、作業手順を維持することが難しくなります。プレーするコースが1番ホール以外でのティーオフを許可している場合は、必ず事前にゴルフショップに確認してください。朝一番のバックナインに予期せぬグループが入れば、事態は悪化する可能性があります。

できれば歩きましょう

乗用カートを使わず、可能な限り歩いてコースを回ることで、コースの摩耗や損傷を軽減し、グリーンキーパーが最良のプレー環境を維持しやすくなります。カートをご利用の場合は、カートのルールと標識を必ず遵守し、可能な限り4つのタイヤすべてをコース上にして駐車してください。

スタッフに質問してください

コース上で何か異常に気づいたり、メンテナンスやプレー環境について質問がある場合は、遠慮なくグリーンキーパーに質問してください。彼らは喜んで質問に答え、同じ興味や疑問を持っている他の人と共有できる正確な情報を提供してくれます。質問することで、スタッフ自身も気づかなかった問題に知ることができるかもしれません。

グリーンキーパーとそのチームは、ゴルフコースを可能な限り最高の状態に保つために懸命に働いています。コースへの影響を最小限に抑え、少しでも良い状態を時事できるよう、皆様のご協力をお願いいたします。

 

Reprinted with permission of USGA Green Section

 

ゴルフと健康について:R&Aジャパンゴルフサミットの議論より

2023年8月、東京都内で開催された「R&Aジャパンゴルフサミット」では、ゴルフの健康効果が主要テーマのひとつとして取り上げられました。主催は、英国のR&Aです)。

サミットでは、ゴルフが「生涯スポーツ」として持つ可能性に注目が集まっており、R&Aは、ゴルフをよりアクセスしやすく、魅力的で、日常に取り入れやすいスポーツとして普及させることを目指しており、健康は重要なテーマと位置づけています。

議論では、ゴルフがもたらす身体的・精神的なメリットが紹介され、ゴルフを定期的にプレーする人は、そうでない人に比べて寿命が長い傾向があるというスウェーデンゴルフ協会の研究報告が紹介されました。また、トーナメント観戦だけでも1日1万歩以上歩くことがあり、プレーすればさらに歩数は多くなります。これは、ウォーキングによる有酸素運動と同様の効果を持ち、心肺機能の向上や生活習慣病の予防にもつながるとされています。

さらに、ゴルフは屋外での活動であることから、自然とのふれあいやストレス軽減にも寄与でき、記憶力や集中力の向上、認知機能の維持といった脳への好影響も期待されています。特に高齢者にとっては健康寿命を延ばす手段として注目が集まっています。

R&Aは、こうした健康効果を広く伝えるために、動画やイベントを通じた啓発活動も展開しており、日本ではJGAが主導して「ゴルフで健康寿命をのばそう!」というプロジェクトが始動し、シニア層や女性、初心者へのアプローチが強化されています。